吃音があることのメリット

吃音(きつおん)があることは、話す場面で困難を伴うことがありますが、学習の視点から見ると、いくつかの前向きな側面やメリットも存在します。
吃音を抱えることで育まれる力や特性は、学習において有効に働くことがあります。


まず、吃音のある人は「聴く力」が高まる傾向があります。
話すことに不安がある分、相手の言葉や説明を丁寧に聞き取ろうとする姿勢が育ちやすく、授業や講義での理解力が高まることがあります。
たとえば、中学2年生のA君は発表が苦手でしたが、先生の話を集中して聞く習慣があり、ノートのまとめ方が非常に的確で、テストでも高得点を取っていました。


また、吃音を抱えることで「準備力」が養われることもあります。
話す場面に備えて、事前に内容を整理したり、言葉を選んだりする習慣が身につくため、作文やレポートなどの構成力が高まることがあります。
高校生のBさんは、口頭発表が苦手だった分、原稿作成に力を入れ、論理的で説得力のある文章を書く力を伸ばしました。


さらに、吃音を通じて「自己理解」や「他者への共感力」が育まれることもあります。
困難を乗り越える経験を通じて、自分の学び方を工夫したり、他者の苦手に寄り添う姿勢が自然と身につくのです。


このように、吃音は単なる障害ではなく、学習において独自の強みを生み出すきっかけにもなります。
大切なのは、自分の特性を理解し、それに合った学び方を見つけることです。