テストの点が30点で入会してきた生徒がいました。
それまで、カンで答えて30点前後の点を取ってきたと言ってました。
それではいつまで経っても力は付きませんし、楽しくもありません。
ですから、私は
単に自分で勉強が苦手と思っているお子さんではなく、本当に定期テストで0点を取ってくる中3のお子さんもいました。
少人数制でも講義形式の塾ではどうしようもないだろうと、保護者の方の判断で個別指導で少しでもできるようになって欲しいと願ってのことでした。
さすがに、テスト0点のお子さんをいきなり平均点に押し上げるのは無理です。
個別指導でできることは、小学校の勉強から振り返って、どこまで理解しているのかを確認することが最初です。
そして、高校受験や高校進学後のことを考えて、高校卒業するために必要となる項目だけを抜き出して勉強することになります。
また、0点を取ってしまうようなお子さんは、最初は一人で考え抜くことは難しく、自発的に暗記をすることも習慣にないので、とにかく基本的なことを繰り返し書いて覚えるしかありません。
実際にそれをして定期テストで何点取れるのかも保証はできなかったのですが、そのお子さんは塾では一生懸命に手を動かしてくれました。
また、宿題もできる範囲でですが、やってくれました。
それは塾で勉強をする以前にはなかったことだと思います。
テストの点は0点ではなくなりましたが、10点とか20点という感じで、推移していました。
週2回の授業で、復習と学校でしている内容を勉強するには、できることに限りがあります。
それでも、テストの点には反映されない土台を作らないと、そのお子さんが高校進学後の勉強で困ることになるのははっきりしていたので、学習の方針を変えるわけには行かなかったのです。
少しずつ正しくできる問題が増えていくことに、手応えを感じながら入試まで諦めることなくがんばってくれたそのお子さんは、希望の工業高校に進学することができました。